取次書籍ベストセラーランキング(8月19日)
今週の取次発表による書籍ベストセラーランキングです。
【日販調べ総合週間ベストセラー(8月19日)】
3 BORUTO―ボルト― NARUTO THE MOVIE 岸本斉史・小太刀右京/集英社
6 大放言 百田尚樹/新潮社
10 バケモノの子(角川つばさ文庫) 細田守・山下高明ほか/KADOKAWA
週間ベストセラー | ベストセラー一覧 | 日本出版販売株式会社
【トーハン調べ総合週間ベストセラー(8月18日)】
3 遊☆戯☆王ARC-V オフィシャルカードゲーム 公式カードカタログ ザ・ヴァリュアブル・ブック(18) ジャンプ編集部 編/集英社
5 BORUTO-NARUTO THE MOVIE- 岸本斉史 原作/小太刀右京 小説/集英社
8 かいけつゾロリのようかい大うんどうかい 原ゆたか さく・え/ポプラ社
9 大放言 百田尚樹/新潮社
火花1位は変わらず。おそろしい勢いで売れているが、疑問に思うのはこの本を買って最後まで読んでいる人はどのくらいいるのかということだ。とはいえ、本が売れることは良いことである。
2位には曽野綾子の新書『人間の分際』がランクアップしている。今年2月には移民居住区を分けるべきというエッセイを雑誌に寄稿して批判を呼んだが、作家として、自らの主張を文章に込めて批判を浴びることは「分相応」のことではないのか。むしろ私は、物書きはそういう姿勢でなければならないと感じる。
百田尚樹の「撤回の撤回の撤回」は、もはや「賛成の反対」を凌駕するものである。本書が13万部を超えて、小説家引退を撤回した。個人的には百田尚樹が小説家であり続けようがそうでなかろうがどちらでもいいのだが、この人がいないと出版社が困るという状況は不健全であると思う。
日販ランキング第9位にランクインした『君の膵臓をたべたい』は今年6月に出版された小説で、タイトルからホラーものかと思いがちだが、中身は青春小説であるようだ。ツイッターでは「読書感想文に向いている」「さくさく読める」「泣ける」などの声があがっていて、ライトな小説好きの間で話題になっている。インパクトの大きさからかタイトルをつぶやく人も多く、面白い広まり方をしている。
〔20150819〕