ふらりと島に行く(3)
江田島に行ってきたよシリーズ最終回は、本土に戻る所からスタートする。海上自衛隊第1技術学校からタクシーを拾い、中町港へ。タクシーの運転手はよくしゃべるおっちゃんで、かつて日本全国をトラックで飛び回ったそうだ。具体的なことはここでは書けないが、すごいですねえ! と私は相槌を打って、成熟して落ちぶれていく日本の経済を支えた興味深い話に耳を傾ける。
おっちゃんは「何も話さなそうな人なら、おれは何も話さない。話をするのが好きそうな人なら、おれは聞いてあげる。話を聞きそうな人なら、おれが話してあげる」と言った。シンプルなものだが、コミュニケーションとはそういうものなのだろう。要は私は話を聞きそうな人と判断されたのだ。
20分ほど乗車し、中町港について会計を済ませるとき、「おれはまたトラックに乗って日本を駆け回るかもしれない。またどこかで会いましょう」と言われた。そうですねえ! と私は笑った。
ターミナルはしっかりしていて冷房の効いた待合室もちゃんある。10人ほどがすでに次の高速船を待っていた。自動販売機で切符を買う。
桟橋を渡る。左に船があるがこれには乗らない。
乗った船は二層になっていて、デッキ上にも席が設けられている。カープの試合がある日だったので、江田島からの応援客も乗船。
高速船のものすごいスピードを感じながら写真を撮影する。
反対側の席はこんな感じ。
釣りをする親子。この後高速船は高田港に停まる。
島の間を突き抜けていく。
きれいなものだねえ!
だんだんと広島の工業地帯が見えてくる。30分弱の船旅は短い。
宇品港に戻ってきた。船という移動手段は多くの人間にとっては非日常的であるが、こういう地域にとっては、当たり前の足である。ぜひ広島にお越しの際は宮島以外の島にも渡ってみてほしい。